No.7 老いない体をつくる
中京大学教授 湯浅景元先生 (プロフィールはこちら)
脳に効く運動
脳というものには、さまざまな刺激を与えてあげて、いろんな細胞同士が繋ぎ合っていくネットワーク、これをつくってあげなければいけない。だから、一つのことだけやっていては駄目なんです。とにかくいろんなことをしましょう!これが脳への刺激として最も良いんです。アメリカでは、季節によってスポーツを制限している州もあるくらいです。何月から何月はこのスポーツをする、何月から何月はこのスポーツはしないと、はっきりさせているんですね。
“バスケットの神様”と言われるマイケルジョーダンも、野球のシーズンにメジャーリーグの選手として出場した経験があったりするわけです。毎日同じ仕事をしている時の脳の活動を見ると、ほとんど変化していません。ところが、普段やったことも無い仕事をパッとお願いすると、突然脳が活発に動く。脳のことだけを考えれば、いろんな刺激を与えてあげることが極めて大事だと言えます。
これまで「三日坊主は駄目だ」とか「堪え性がない」って言っていたんですけど、そうじゃない。飽き性、三日坊主が出てきたということは、前頭葉が「刺激が少なくなったよ」と合図を送ってくれているわけです。そう考えると、三日坊主の趣味、飽き性な趣味を持つことは、脳にとって、とても良い運動になると言えるのではないでしょうか。
心臓・血管に効く運動
まずは二、三か月、ウォーキングで心臓や血管に刺激を与えてからでないと、いきなり走るのは良くありません。そして、ウォーキングでも、呼吸や心拍数など、何か体の変化を目安にしたほうがいいでしょう。運動しているときの呼吸の苦しさで判断してみると、「少しきついな」と感じる程度が、ちょうど良いということを覚えておいてください。
骨に効く運動
それでは、そのジャンプ、いったい何回やったら効果があるんでしょう?1回では、あまり効果は期待できません。3回以上でないと効果は出てこない。では3回を5回にしたらどうなるか?もっと効果が出る。5回跳ぶのを10回繰り返したらどうなるか?ほとんど効果は横ばいになる。もっともっと、15回跳んだらどうなるか?これでは反対に骨が弱くなってきてしまう…5回ほど高く跳んで、骨を強くしましょう!
筋肉に効く運動
湯浅景元(ゆあさかげもと)先生プロフィール